残念なニュースがアナウンスされました。
アメリカ東部時間6月11日月曜日早朝、すでに故障によりDL入りしていた日本人メジャーリーガー大谷翔平選手のケガの具合が明らかになり、おそらくひじのトミー・ジョン手術になるだろうとESPNが報じています。
ケガの程度はまだ判明していないものの、もしトミー・ジョン手術となれば長期離脱は確実です。
これは日本の野球ファンにも、アメリカのベースボールファンにも相当にショックなニュースとなりました。
この記事は大谷選手のひじの手術の報道から、過去にトミー・ジョン手術を受けた選手と、受けなかった選手を紹介します。
ESPNのペドロ・ゴメス氏によれば、大谷選手の所属するロスアンゼルス・エンジェルスは彼がトミー・ジョン手術を受けることを勧めており、これにより残りの2018年シーズンの復帰は絶望的であるとの見解を示しました。
追記:その後エンジェルスのGMがトミー・ジョン手術の可能性を完全否定しました。
球宴のホームラン競争に出場が噂されるなど、アメリカ中のベースボールファンからの熱い視線を送られていた大谷翔平選手。私の住むオハイオ州コロンバスでも、彼の名前と存在はすでに知られています。
手に入れたスーパースターを開幕3ヶ月でそうそうと休養させることになってしまったMLB。片っ端からスターピッチャーがひじを故障していくこの現状をどう受け止めているのでしょうか?
この期に及んでまだ中4日登板が理想だというのなら、それは相当に現実から目を背けた発言になるでしょう。
メジャーの中4日のピッチング間隔がひじの故障になんらかの影響を与えてることは間違いありません。
ペドロ・ゴメス氏によれば「私が聞いたことはただ一つ、彼にはトミー・ジョン手術が必要になるということ。
そうなると、次に我々が彼のプレーをみることができるのは、早くて2020年のシーズになるだろう」とのことで、非常に残念ですが、来シーズン2019をまるまる棒に振ることになりそうです
トミー・ジョン手術は、過去には松坂大輔投手、ダルビッシュ有投手、あるいは2010年当時超大物ルーキーと一大ブームを巻き起こしたワシントン・ナショナルズのストラスバーグ選手など、そうそうたる名投手がみなひじの靱帯を損傷し、受けてきたひじの手術です。
トミー・ジョン手術の名前はこの手術を初めて受けたトミー・ジョン氏の名前からとられたもので、現代の医学では投手のひじの手術の最先端の術式とされています。
特にひじの靱帯損傷に効果的で、これまで多くの投手がこの手術を受けてきました。ざっくり説明すると、損傷した靱帯をいったん切除し、本人の他の部分の靱帯を移植するという手術です。
ただし、この手術の最大のデメリットは、復帰に時間がかかるという点です。なぜなら、移植した腱が靱帯になじむのに時間がかかるからです。
早くて1年後の復帰になるので、大谷投手の場合も、2019年ではなく、リハビリも含めて復帰は2020年という報道です。
田中将大投手もひじを故障しましたが、彼はトミー・ジョン手術を受けず、PRP療法という別の最新医療法を選択しました。
この術式は、自身の血液から血小板をとりだし、幹部に注射するというもので、だましだましの感は否めませんが、トミー・ジョン手術と比べて復帰が圧倒的に早いというメリットがあり、田中投手はこちらを選択しました。
まだ大谷選手がトミー・ジョン手術を受けるという正式なアナウンスメントはありませんが、間違いなく彼の2018年シーズンは終了してしまったということです。
このことで再び日本野球界の自称”重鎮”のご老人たちが彼の二刀流挑戦を、それみたことかと批判するのだけはみたくありませんね?
誰もなしえたことのないことに挑戦する人間の後ろ指をさすのは簡単なことです。なぜ彼を応援する雰囲気が日本球界OBからわかないのか理解に苦しむ次第です。