ドラマ版「この世界の片隅に」 …
ドラマこの世界の片隅に3話の感想と4話のあらすじの記事になります。
広島県は呉の北條家に嫁いだすずさん、少しずつ友達もできてなんとなく呉の生活にも慣れ始めた頃に義姉の怪子が離縁して実家である北條家に出戻ってきた2話でした。
そして始まった怪子(尾野真千子)のすずさんへのいけずな行為…
炊事は自分がやるからと、すずさんを台所から追い出してしまいました。
怪子のいけずに乗っかる形で、一度北條家に嫁いで以来初めてのお休みをもらい、広島の実家に帰省したすずさん。
そこで、ふとしたことから子供の頃の記憶が蘇り、旦那の周作がいつかのひとさらいにさらわれた時にかごの中でお互いを励ましあい、一緒にキャラメルを食べたあの少年であった事を思い出したすずさん。
休みを切り上げ呉の北條家へと戻っていきます。
怪子のすずさんへのいけずな態度は続きます。
いったいどうするのかすずさん?
すずさんの可愛い仕草を3つ探してみました
ドラマ版「この世界の片隅に」3話です。
離縁して実家の北條家に出戻りしてきた義姉の怪子(尾野真千子)との関係もちょっとだけ良好になりつつある気配?
のすずさん(松本穂香)ですが、世の中はいよいよ戦争に本気で突入モードに。
あまり良いニュースが聞こえてこない世の中になりつつあります。
周りもピリピリしだしているというのに、すずさんだけはちょっとふわふわした感じなのが可笑しいんですけど、松本穂香さん、すずさんのふわふわした感じ、良く出せていると思いますね。
あいからずすずさんはアニメ映画で声を担当した能年玲奈さんこと「のん」さんが良かったというSNSの声もありますが、松本穂香さんのすずさんも違和感なしでしっかりと見ていられます。
映画版と原作の漫画との比較は今後も続くと思いますが、メディアミックスで作品を作るときには必ず湧き上がる議論なので、こればかりは仕方ありません。
どちらが良いかではなく、ドラマ版の表現だけをしっかりと受け止めて見ていけば、この作品は楽しめるはずです。
さて、3話ではついに、というかきてしまったというか、二階堂ふみさんが「威風堂々と」登場です。
白木リン役ですね。
原作ではかなり重要な役柄ながら、アニメ映画版ではばっつりと存在そのものがほぼカットされてしまったキャラです。
なのでアニメ映画版のみを視聴したことのある方はドラマ版のオリジナルのキャラ&演出と思うかもしれませんが、むしろ原作に忠実に作っているといえるでしょう。
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ドラマ版のこの世界の片隅には、役者さんの適材適所なハマり具合が素晴らしく、なんでこの人がこんな役やってるの?
とういような配役に対する違和感はありません。(こればかりは視聴者の感性によりますが、酷いものはないかと)
それ以外にも、このドラマを実写でやるにあたっては、やはり実写でしかだせない戦時下の日本の雰囲気をどう表現するか?というものがあると思います。
いくら役者が熱演していても、作品の時代背景とか、生活している人々の特徴などがきちんと描写できていなければ、作品の世界観に奥行きがでず、お寒いお芝居映像になってしまいます。
なぜこんな粗末な食事になってしまっているのか?
なぜ兵隊に行かなければならないのか?
兵隊に行くって、なんでこんなに誇らしく感じてるの?
など、時代の背景をしっかりとフォローして、北条家の家庭だけを映すのではなく、世の中全体を映してくれないと、作品に入り込めません。
ひとつ印象的なのは、CGシーンの出来栄えがよく、山の上から軍港を見渡すシーン(戦艦大和がにょきっと顔をだすシーン)や、海側から当時の呉の街を山をバックにロングで見せるシーンがちょくちょく入ってくること。
町全体、軍港全体を限りなくCGっぽくないCG映像をロングで見せることで、この時代に実際に呉の街がここにこんな感じであったのだということを視覚的に視聴者に訴えることに成功しており、とても効果的な演出です。
戦艦大和が稼働しているところも、それをCGで見せることで、戦争のリアリティがグッと浮かび上がってきます。
戦艦大和には3000人近い乗組員が乗船していて、その大和がこの後沈むことは周知の事実です。
たら、れば系の戦記物の小説や映画には興味ありませんが、ああ、戦艦大和が動いてるな~、そういう感動はありましたね、このシーンには。
これは75年くらい前の本当のお話なんだよ、っていうリアリティを感じずにはいられないシーンです。
この世界の片隅に4話のあらすじになります。
まずは公式動画をどうぞ。
TBS公式 YouTuboo Published on 07/29/2018
8月のある日、すずさん(松本穂香)が北條家のある呉湾が一望できる畑から海をスケッチしていると、憲兵がすずさんを職質します。
憲兵はスケッチするすずさんをスパイではないかと激しく問い詰めます。
その出来事の後、すずさんは体調を崩して寝込んでしまします。
いっこうに体調が良くならないすずさんを北條家の家族は心配しますが、円太郎は妊娠したのではないかと発言。
病院を訪れたすずさんはその帰りしなにリンを訪ね、ガールズトークを楽しみます。
そんなある日、北條家に怪子が離縁した先の家に置いてきた長男の久夫(大山蓮人)が訪れます。
久夫は一人で呉の北條家のまで、ある決意をもってやってきたのでした。
8月に入っての一回目の放送になります。
ボチボチ戦火が広島、呉にも延びてくる描写が入ってきそうですね…
ドラマ「この世界の片隅に」は漫画の原作を元にして作られたテレビドラマ版です。
アニメ映画版とも漫画原作とも違った作りのコンテンツになっています。
アニメ映画の出来がよかったので、実写はどうかと思っていましたが、キャストで発表された役者さんがみなピタピタっとその役に見事にハマっていて、素晴らしい出来栄えになっています。
すずさんのお父さんを演じているドロンズ石本さんの演技がうまいので、びっくりした方も多いのでは?
演技派、実力派の俳優さん、女優さんがこぞって出演しているテレビドラマ版のこの世界の片隅にです。
とりわけ目を奪われるのが、呉市の街並みではないでしょうか?
市内の大通りのシーンはセットなのでしょうが、北条家の家がある小高い丘の上からの海を見渡す展望のシーンや、海側から山を背景に呉市をロングで撮影しているシーンはCGなんでしょうね。
CGを感じさせないCG映像が最強なんです。
この世界の片隅にの風景の映像はとても美しいです。
さて、3話以降徐々に戦火が激しくなってくる日本を描いていますが、配給の物資も少なくなっていく中で、すずさんはなんとかお腹いっぱいご飯を食べてもらおうとあの手この手で工夫を凝らしたメニューに挑戦していきます。
食事のシーンがとても印象的な作品なので、ドラマ版でも北条家の食事のシーンは注目です。
厳しい生活が続く中で、それでもちょっとしたことに喜びを感じたり、楽しくお料理をしてみたり、すずさんの日々のなんでもない健やかな生活を、ドラマではどうのように見せていくのか?
松本穂香さんの演技に日本中が注目することになるわけですね!
そこで、松本穂香さん演じるすずさんの、ちょっとした仕草で可愛いと思うところを3つ探してみました。
1.何を聞かれても「はあ~」としか返せず、ちょっとぼ~っとした感じ。
やっぱりすずさんはちょっとスローなテンポが特徴的。
「うちはぼーっとしとりますけん……」
というセリフ通り、はきはきとした受け答えはできず、「はあ~、そうですね~、う~ン…」
というこの絶妙の間合いがいいんですよね~。
ちょっとうつむき加減にボソボソとしゃべる猫背な感じは原作の絵柄(特徴的なカーブ)をよく表現できています。
2.「しみじみニヤニヤしとるんです!」
旦那の周作(松坂桃李)が大好きなすずさんが、旦那の男前な姿に思わずみとれてしまうシーン。
うつむきながらニヤニヤを見られないように隠れる所は新婚の新妻の可愛いさがよく表現されていましたね?
映画でも印象的なシーンでしたが、松本穂香さんもとても可愛らしく演じていました。
見ている視聴者もニヤニヤしてしまう名シーンです。
3.自分の発言や行動の失敗に気づいた時の「ありゃ~」「あちゃ~」
全く悪気はないのに相手を驚かせてしまったり、怒らせてしまったりすることがあるすずさん。
すずさんのリズムは他の人よりちょっとズレているせいか、
「あんた知らんかったの?」
とか
「嫌味を言ってるんです!」
などと会話の歯車がかみ合わないことがしばしば。
そういう時の「あちゃ~」的な表情にすずさんののんびりな性格が映し出されていて、見ている側もなんとなくふんわりした気分になって、すずさんのテンポに引っ張られてしまいますね~。
どうですか?
すずさん「あるある」まだまだ探せばありそうなので、リストができたらまた企画してみようと思います。
この世界の片隅にも次で4話。
原作のある作品の映像化の難しさと、そしてすでに大ヒットを記録しているアニメ映画とことあるごとに比較されてしまうという状況ですが、今のところドラマ版のオリジナリティもだせていて、非常に素晴らしい作品になっています。
松本穂香さんだけでなく、このドラマの制作陣は相当にプレッシャーのかかるオペレーションを遂行しています。
視聴率だけでは測れないこのドラマのすばらしさをちょっとでもお伝えできればと思いながら、レビューを書いております。
このドラマの作りこみ方は本当に素晴らしいので、ドラマに興味をもってこの記事を読んでくださった方で、まだ映像を見ていない方は見逃し配信もありますので、ぜひご覧になることをお勧めします。
文字の羅列では表現できない感動がありますよ!